証拠保全が重要
インターネットを使用していると誹謗中傷の被害にあうことがあります。ネットいじめやブログ・写真に対して嫌がらせを受けたりすると相手方に対して民事裁判を起こし慰謝料を請求することが可能です。
慰謝料を請求するためにはネット上で誹謗中傷を受けた場合まず証拠を保全することが重要になってきます。WEB画面をプリントアウトしたり写真に撮影するなどして証拠化しておきます。証拠を残すことができれば中傷画面を削除する必要があります。誹謗中傷を書かれた管理者に削除依頼を出すことでその内容を削除してもらうことができます。しかし対象の記事を削除してしまうと証拠の確認がしにくくなるという問題もあるのであえて民事裁判の手続きが終わるまで残しておくという方法もあります。
裁判をおこすにあたって誹謗中傷を行った犯人を特定する必要もあります。ネット上では匿名で中傷されることが多いので次のような手法をつかって調査します。中傷された掲示板の管理者に対しプロバイダ責任制限法という法律に基づいて発信者情報開示請求を行うことができます。これを利用することによって最終的に加害者にたどり着くことができます。
裁判と慰謝料
そしてそれらの証拠がそろった上で警察に通報することができます。しかし警察に相談しても警察が必ずしも動いてくれるとは限りませんし、加害者が捕まったとしても加害者から謝罪の言葉をもらえたり慰謝料の支払いを受けられるとは限りません。そのため確実に慰謝料をもらうためには民事裁判をおこす必要があるのです。
名誉棄損等が成立した場合の具体的な慰謝料の相場はだいたい10万円から50万円程度になります。事業の信用が失墜した場合にはもう少し高くなり50万円から100万円程度になることもあります。そして請求する際には高めの金額で請求するようにしましょう。交渉を行う際に当初の請求金額から徐々に減額されていくからです。
また誹謗中傷による相場は対象者が有名人の場合には高くなりがちです。数百万レベルになり400万円から600万円ほどの額になった例もあります。民事裁判を行う際には名誉棄損に関する専門知識をもつ弁護士に相談すると解決しやすいです。
最近はスマホ等で場所を問わず発信しやすい環境にありますので感情のままに安易な発信をしてしまうことによって知らず知らずのうちに自分が加害者になってしまうこともあります。相手を傷付けないように言葉を選び気持ちの良いネット利用ができるように心がけましょう。